治験の準備から終了までに必要となる学内手続きと関連する書類、治験責任医師の役割についてに概略を掲載しています。
治験責任医師の要件
1:十分な教育・訓練を受け、かつ、十分な臨床経験を有すること。
2:治験実施計画書、治験薬概要書、治験薬の適切な使用に精通すること。
3:治験実施に必要な時間的余裕を有すること。
<GCP「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(第42条)より>
治験開始前に必要な手続き
1:治験依頼者による調査への対応にご協力下さい。
- フィージビリティ調査
- 治験責任医師の要件調査(第42条)
2:治験依頼者と協議し、治験内容や遵守事項について合意する(第7条)。
- 合意書[治験実施計画書あるいは依頼者による任意の書式]
- 治験責任医師の履歴書[(医)書式01]
3:治験スタッフとともに、説明文書(第51条)、分担医師・協力者リスト[(医)書式02] (第43条)、治験分担医師の履歴書[(医)書式01]、利益相反自己申告書の作成をする。
4:IRB(治験審査委員会)による審議。[医師主導治験申請時提出書類一覧]
5:実施医療機関と治験責任医師との合意書(第13条)。
6:治験薬・治験機器の搬入。
治験薬は治験薬管理者/薬剤部が管理、治験機器は治験責任医師が管理する。
7:治験開始に向けた準備を治験スタッフとともに行う。
- 院内関係部署との調整
- スタートアップミーティング
- 患者ファイル、責任医師ファイルなどの作成
治験中の業務
1:被験者の適格性確認および再同意取得
- 文書による説明と同意の取得(第50条)
- 同意文書等への署名等(第52条)
- 説明文書、同意文書の交付(第51条、第53条)
- 被験者の意志に影響を与える情報が得られた場合(第54条)
2:治験の実施/被験者対応
- 被験者となるべき者の選定(第44条)
- 被験者に対する責務(第45条)
- 症例報告書の作成(第47条)
- 治験中の副作用等報告[(医)書式12-1] [(医)書式12-2(詳細記載用)](第48条)
- 治験計画書からの逸脱[(医)書式08] (第46条)
- 治験の中止等[(医)書式17](第24条)